大内眼科は白内障手術・多焦点眼内レンズで多数の実績を保有しています

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2017年06月の記事一覧

日本最大の、白内障屈折手術の学会

今週末3日間は、JSCRSと言って、日本の白内障、屈折矯正手術の専門家が一堂に会する、大きな学会が、福岡で行われました。わたくしが理事を拝命している学会の学術総会です。

 

その中でわたくしは、新規の眼内レンズに関する情報提供、難しい眼の手術での手技、手術材料の紹介を通して、ある企業のお手伝いなど4つの講演、3つの座長として登壇しました。


関西地方には11の大学病院があり、角膜・網膜・緑内障・小児眼科など、それぞれに得意な分野で優れた診療や研究がなされていますが、白内障手術を専門とする大学病院がありません。東京を中心に、白内障を得意分野とする大学病院、施設の先生方と、一緒にディスカッションが出来るこの3日間は、友人やライバルと共に切磋琢磨できる、私にとって、貴重な期間です。

 

プロ野球好きの方ならご理解頂けるかも知れませんが、丁度、オールスター戦で、チームの垣根を越えて、選手同士が、お互いの技を吸収し合うような場です。

 

間違わないで下さい。一人医師体制の産婦人科医院での出産も安全です

本日の京都新聞に、妊産婦の方に著しい誤解と不安を与えかねない、気になる記事が出ていたので、医療人として一言コメントいたします。

内容は、京田辺市の産婦人科医院で起きた医療事故で医療訴訟が持ち上がっている、と言う記事なのですが、問題なのは、それと関連して、原告の母親が寄せた手記が、内容を吟味されずにそのまま掲載されている部分です。

そこには、「医師一人体制の医療機関での出産は危険である。こうした施設でのお産を認めている日本の体制は間違っている」と断定した「個人の感想文」が、大きな見出しとともに、ニュースとも取れる記事になっています。

 私の友人を含め、適切な設備とスタッフと共に、周辺機関との連携を取りながら、優れた医療を展開している産婦人科医院は、京都には沢山あります。むしろ、優れた技術を持っているからこそ、独立開業して、手術やお産を扱っているのです。

私の二人の子供も、優れた産婦人科医1名体制のクリニックで生まれました。

もしこの方の仰るとおり、小規模の産婦人科医院が日本から消えたら、不幸なお産難民がどれだけ生まれるか、地獄絵図です。一方、ロシアの医療が日本よりも安全で優れている、と言う話を、私は国際学会で一度も聴いたことがありません。因みに、ロシアの新生児死亡率は、日本の約5倍です。http://memorva.jp/ranking/unfpa/who_whs_2016_neonatal_mortality_rate.php

 

聡明な方なら既にお感じになっていると思いますが、仮に今回の事件で提訴された医院側に手技上の問題があったとしても、そこから「産婦人科医一人体制の医療機関は危険」という短絡的な記述は、実際の日本の医療水準や実績を調べることなく、きわめて感情的で極端な感想に過ぎず、「私は可哀相なんだから、何を書いても許される」という傲慢さも透けて見えます。ご自分の文章が、善良な日本の医療現場に余計な混乱を招いてしまうことを、一切考慮されていません。

 

この種の手記が、きっちりと吟味されることなく、そのまま新聞誌上に載せられてしまった背景には、定期的にセンセーショナルな記事を載せなければ出世できない、というマスコミ共通の社内事情も大いに関係しているとは言え、鵜呑みにしてしまう読者が大勢いることも、冷静に判断して欲しかったものです。
医療問題に関する記事を読むとき、皆さんは、自らの出世とスポンサーの意向が影を落とす活字よりも、医療現場にいる人間の声が正しいことを知ってください。

 

 日本は、高度に文化の発達した、品格のある先進国ですから、「可哀相な人がいる=誰か悪い人がいる」という貧しい発想を、メディアも含めて、そろそろ卒業しなければいけません。

呉越同舟?

京都大学医学部と京都府立医大、鴨川を挟んで目と鼻の先の、この二つの医学部は、創設時の人材引き抜きなどの軋轢から、歴史的にあまり関係が良好でなく、お互いに「川向こう(鴨川の向こう岸の人達)」と、よそよそしい呼び方をしていることは、医者の間では有名な話です。 でも、今の世代の医師には、そんな歴史は関係なく、実際に同じ地域で診療している京大出身の先生と府立医大出身の先生が仲良くしない、なんてことは全くありませんし、府立系の当院にも、京大病院眼科から、沢山の白内障患者さんをご紹介いただいています。しかも、当院では、週に一回、京大眼科から派遣されている先生の外来もあります。

 

そうは言っても、府内で二つの大学でありながら、今でも人的交流が乏しいのも、また事実です。

しかし、眼科だけは例外です。府立医大の先生が、京大眼科で特殊外来を担当したり、共同研究をしたりと、交流が非常に盛んなのです。

 

そして、年に一度行われる、京都眼科学会は、その顕著な例で、両大学の先生が、それぞれ得意とする分野の治療成果や研究を発表して、お互いに勉強になります。私は、京大でも府立医大でもなく、大内眼科として、当院の得意な専門分野:白内障手術、多焦点眼内レンズについての講演をしてきました。

満場一致で、受動喫煙0%

今日は、眼科診療とは、少し離れますが、健康のための大切な話題です。

昨日、厚生労働省のがん対策推進協議会(会長:門田守人)の会議で、協議会としては、受動喫煙防止の数値目標を2020年までにあらゆる場で「0%」にすることが満場一致で決まりました。

 当然です。これは、医師全員が意見の一致する、珍しい問題です。眼科領域でも、実は喫煙が、先進国の失明原因ランクの上位に急上昇している、加齢黄斑変性症のリスクファクターであることは常識です。その他、網膜の血管が詰まって視力を失う、幾つかの網膜疾患の発症にも、深く関与しています。


一昨日、厚生労働省が、「飲食店での受動喫煙ゼロ」の新目標を撤回するとの、誤った方針を固めたことが報道され、驚きましたが、今日の報告は、我々医療人として、大変、心強いニュースでした。

 

そして、この機会に、医療者を代表して厚生労働大臣に一言。

自民党の族議員の横やりに腰砕けになった塩崎君、しっかりしなさい。世の中の動向、科学・医学の根拠をよく見なさい。お金や地位の誘惑に負けるようでは、君の未来はないことを覚悟するべきです。

角膜疾患患者さんに、新しい希望

私が、客員講師を拝命しています、京都府立医大の眼科の話題です。今朝の京都新聞やNHKニュースで御覧になった方もいるかも知れません。

 

京都府立医大には、私の専門とする、白内障のグループは無いのですが、角膜グループが、素晴らしいお仕事をされました。

 

角膜は黒目の表面、光が最初に通る所です。光が通るところなので、当然、透明でないといけないのですが、その為には、その内張をしている角膜内皮細胞が充分な数と機能を持っていなければなりません。しかし、そんな大切な細胞なのに、この細胞、生まれたときから減る一方で、増えることはないのです。

 

ですから、怪我や病気で、この細胞が沢山失われると、黒目は濁ってしまい、透明に戻ることはありません。

 

先程、「角膜内皮細胞は、増えることはない」と書いたのですが、その細胞を、実験室で増やすことに成功したのが、京都府立医大角膜グループです。

そして、実験室で増やした細胞を、内皮不足で角膜が濁ってしまった眼に戻し、角膜を透明に戻そうという治療が、研究レベルでは無く、今度は治験に入ったのです。

 

臨床研究、治験、保険診療といった、制度上の話は、ここでは割愛しますが、とにかく、角膜の病気で悩む多くの患者さんに福音がもたらされる段階に、一歩近づいた、と理解して下さい。

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